明治28年製(1895年)
第八代孝元天皇の頃、越中北島の魔王が怪鳥と化して害をなし、また邑知潟(おうちがた)に棲む大蛇が暴れ、人々を苦しめていた。この時、大己貴命(オオナムチノミコト)が出雲から三百余末社眷属の神を率いて来臨し、これらの悪霊、化け物を退治して、この南陽の浦に垂迹、天下国家君民守護の神として仰がれたと云う。
明治26年製(1893年)
袴垂保輔(はかまだれ やすすけ)とは平安の末期、都を騒がせた盗賊の首領。
源頼光と渡辺綱が袴垂を捕えんと、その住居(すみか)に忍んでゆくが、それを知った袴垂は妖術でこれに対抗する。大蛇を妖術で操る袴垂、そして熊がまさに大蛇に呑み込まれんとしている。
安政5年製(1858年)
俵藤太秀郷は弓矢の名手。後に平将門を討って轟名をはせた、かの豪傑である。
ある日、近江の国、瀬田橋の上に横たわる大蛇をおくせずにまたいで通ったことから、その大蛇に化身した龍神に武勇を見込まれ、三上山に住む大百足を退治することを懇願(こんがん)される。