2019.04.06
『和漢豪気揃 袴垂保輔』
本日4月6日(土)~明日7日(日)に南あわじ市の福良八幡神社にて、春祭りが開催されます。正午前から各町で、だんじりの組み立て作業や蔵出しが始まり、福良の町が春祭りの華やかな雰囲気に包まれていました。
そんな中、谷川町の初代 水引幕を見せて頂けるということで、早速 太鼓蔵に伺い、写真撮影しましたので掲載させて頂きます。
◎南あわじ市 福良 谷川町 初代 水引幕 図柄『破奇術頼光袴垂為搦』 (きじゅつをやぶって よりみつ はかまだれを からめんとす)
明治34年製 小泉久吉縫師の作
図柄解説~袴垂保輔(はかまだれ やすすけ)とは、平安の末期、都を騒がせた盗賊の首領。源頼光と渡辺綱らが袴垂を捕えんと足柄山の その住居(すみか)に忍んでいくが、それを知った袴垂は妖術でこれに対抗する。大蛇を妖術で操る袴垂、そして熊がまさに大蛇に飲み込まれんとしている。大蛇と熊の死闘、両者が共に息絶えて谷底に落ちるまでを 頼光一行は見届けるが、その隙に袴垂は一行の荷物を奪い取ったという。
『大蛇』
『大蛇の胴に噛みつく熊』
『渡辺綱』(頼光の家来)
『源頼光』
『熊の顔』
『渡辺綱の顔』
『源頼光の顔』
箱の中に『明治参拾四年 拾壹月求之』の墨書きがあるため、明治34年(1901年)の11月に購入されたことがわかりました。
平成 初め頃の谷川町の だんじり。
※『破奇術頼光袴垂為搦』の図柄の水引幕は、淡路島 島外では確認されていません。
島内では、谷川町の他に
〇淡路市野島 平林
〇洲本市中川原町 市原
〇南あわじ市阿万 筒井の旧水引幕
〇南あわじ市福良 十軒家 の計5張りが確認されています。